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第三章・三人の王子を殺害した犯人。(8)
蜜を纏ったその指を、引き締まった後孔へと忍ばせる。
長い間。我慢した甲斐があったというものだ。
「アマデウス……美しい……おれのアマデウス」
同時に二本の指を沈めれば、華奢な腰が幾度も大きく跳ね上がる。肉壁を擦り、内部を刺激してやる。アマデウスは涙を流し、その先を強請った。
その瞬間だ。ベルゼブルはどうにも面白味にかけると、そう思った。
あれほどまで長い間、念願だった頑固な淫魔を、果たしてこのまま抱いてしまっても良いのかと。
この淫魔にはずっと苦しめられ続けてきた。ならば自分も彼を苦しめ、懇願されるまで至らしめればいいのではないか、と――。
「――たしかに、こうも簡単に抱いてしまっては面白くもなんともないな」
ベルゼブルは魅惑的な後孔から指を引き抜くと、小さく唇を動かした。
アマデウスの細い手首を縛っていたアスコットタイを外す。しかし彼による拘束は終わらなかった。
すっかり官能に囚われ、荒い息を立てているアマデウスを冷ややかに一瞥する。
アマデウスの右足首と右手首を縛り上げた。続けて腰に巻いていた麻紐のベルトを抜き取ると、右同様に左手首と足首も縛って拘束させた。
胸元まで捲り上げられたチュニック。先ほどたっぷりと舐めたおかげで露わになっているふたつの赤い蕾。流れるような曲線美を描く引き締まった腰。開いた下肢の間にあるのは自らの蜜で濡れそぼった陰茎だ。そしてさらに見えるのは、引き締まった後孔。そこはヒクヒクと開閉し、雄を咥えたいと懇願している。
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