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第三章・欲望と理性の狭間で。(12)
先端から勢いよく蜜が吹き出す。それと同時に、大口を開け、淫魔の陰茎ごと口内に含んだ。ライオネルの口内に蜜が流れ込む。その蜜さえも欲する彼は勢いよく吸い上げ、飲み干していく。
じっとりとあたたかい温度に包まれた淫魔の陰茎はさらなる快楽を刺激された。腰を揺らし、両足をライオネルの身体に巻きつける。
より艶やかな嬌声が上がった。
陰茎から放つ蜜をありったけ吸われた淫魔は再び果てる。
ライオネルは口を動かし、ざらついた舌を転がして蜜を流し続ける陰茎を貪る。淫魔は甘い声を上げ、ライオネルをもっとさらにと追いやる。
ライオネルは、淫魔の後孔が咥えていた飾りの代わりにその指を滑り込ませた。引き締まった肉壁の心地好さに呻り声を上げる。
そこにはもう、理性も何もかもをかなぐり捨てた一匹の飢えた獣しか存在しない。
淫魔もまた、歓喜に打ち震える。華奢な身体が弓なりに反れた。
一本から二本へと、後孔に挿し込む指を増やす。中で肉壁を刺激してやれば、太腿を流れて後孔を伝った淫魔が流す蜜とライオネルが零す唾液が混ざり合い、卑猥な水音を奏でる。
ライオネルは腹の底から大声を出す。同時に口元から淫魔の陰茎を引き抜く。さらに肉壁を弄っていた二本の指を抜き取り、華奢な腰を高く持ち上げた。
赤く充血した大きく反り上がった太い肉棒を、魅惑的な後孔に向かって強く穿つ。
待ちに待った瞬間がようやく与えられたのだ。
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