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第四章・思いがけない再会。(9)
――身体に力が入らない。
それでもアマデウスは猶予はないと王に抗議する。
「アム、いいのよ。焦っても仕方がないわ。今は少し休みなさい」
――いや、これは一刻を争う由々 しき事態だ。悪魔界、如いてはこの世界の均衡が崩れる可能性があるのだから。
それでもルジャウダはアマデウスに言う暇を与えなかった。
「ライオネル、すまないがアマデウスを頼む」
ルジャウダが席を立つ。漆黒の外套(がいとう)が棚引き、彼は身を翻した。
「――父上!」
「さあ、どうぞこちらへ」
ニヴィアは燭台を手に、ライオネルを促す。彼の腕の中にいたアマデウスの身体がふんわりと宙に浮く。
ライオネルはアマデウスを横抱きにすると、コルベルと共にニヴィアの後に続いた。
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