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第五章・消えた彼女。(8)

 しなやかな身体はだらりと垂れ下がり、赤い唇からは喘ぎのような小さな鳴き声がひっきりなしに放たれる。  怒りを露わにした新参者と嬌声を上げて果てる淫魔。その光景をまざまざと見ているベルゼブルはけたけたと面白可笑しそうに笑った。

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