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第五章・悲痛な叫び。(5)
男は悦に浸り、皮肉な薄ら笑いを浮かべている。何もかもを馬鹿にした笑い声は聞いているだけでも反吐が出る。
視線を下に移せば赤い目 が悲痛の涙を流し、悲しみに暮れている。腹は男の精をあらん限り受け取ったのか、大きく膨らんでいた。
アマデウスを無理矢理抱いている男を目にした時、ライオネルの腹の底から憎しみという力が生まれ出てくるのが判った。
腹の奥底から唸り声を放つ。
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