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最終章・Isaac (5)
しかしアマデウスの次の言葉を聞いた瞬間、ライオネルは身が固くなった。
「肉奴隷としてでもいい、だから。お願い」
アマデウスの言葉で身体が冷たくなっていくのが判る。
……わかっている。淫魔の彼には性でしか誰かを引き止める術を知らないのだ。
それでも、アマデウスの言葉にライオネルは怒りを覚えた。
「君はそういう抱かれ方が嫌いではなかったのか!」
身体が強張っていく。怒りで何も言えない。彼は伸ばされたその腕を振り払うと背を向けた。千切れた包帯が腰にぶら下がっている姿が無様に思える。ライオネルは忌々しい包帯を勢いよく引き抜くとスラックスのみを身に着けた姿で部屋を出た。
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