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最終章・決戦前夜。(4)
けれどもライオネルによる執拗な攻めは陰茎を咥え込むだけでは終わらない。湿り気を帯びた後孔に二本の指が挿し入れられ、肉壁を広げていく……。指の腹がある一点に触れた。アマデウスが感じるその部分を執拗に擦られてはどうしようもできない。陰茎はしっかり咥えられているために逃げることも出来ず、ただただ果ててしまわないようにいやいやを繰り返し涙を濡らし鳴き続ける。しかし彼はアマデウスの要望を聞き入れなかった。咥えられている陰茎は喉頭によって締め上げられてしまう。そして思いきり吸い上げた。
アマデウスは絶頂を迎えてしまう。自らの蜜を勢いよく吐き出した。全身がひくひくと痙攣し、甘美な刺激に抵抗する力を無くす。耳孔にアマデウスが放ったその蜜を余すことなく飲み干す音が入ってくる。
「ライオネル、ライオネル……」
幾度となく愛おしい男性の名を呼ぶ。すすり泣いてしまった。アマデウスはもう限界だった。早く抱いてほしいと身体と心が訴える。
「良い子だ、たっぷり注いでやろう」
アマデウスは歓喜に震えた。膝を折り曲げられ、ゆっくり、けれども確実に雄々しい欲望が肉壁を掻き分けて進んで行く……。
涙が零れる。しかしこの涙は快楽のもの。その証拠に頬は朱に染まり、赤い唇からは甘い声を弾き続ける。やがて最奥へと辿り着くと、アマデウスの身体が再び大きく弓なりに反れた。深く、浅い抽挿が始まる。
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