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最終章・白昼夢。(5)

「ライオネル……」  アマデウスの顔が上がる。ライオネルは赤い唇に自らの口で塞いだ。甘い香りがライオネルを惑わす。こうしてアマデウスが側にいることこそが当然なんだと思い知らされた。 「抱いて……ぼくを愛して……」  愛おしいアマデウスの誘惑なら応えるしかない。ライオネルは唸り声を上げ、華奢な身体をベッドに組み敷いた。アマデウスに誠意を(もっ)て余すところなく口づけていく……。甘くすすり泣く彼の声を聴きながら、ライオネルとアマデウスはひとつに溶け合った。

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