「おっとー、もう4時だ！じゃ、俺帰るねー」 「え、う、うん」 「また、月曜日〜。バイバーイ」 「バイバイ」 「…」 嵐のように帰っていったヨッシーとそれにバイバイする俺。そして、手だけを振った佐久間。 只今、午後4時。 ヨッシー、まさかのご帰宅…。 ヨッシー、まさかの……S？ 「きょ、今日はありがと」 何となく、佐久間と目を合わせれない。 「あぁ」 佐久間は俺を見てんだろうなぁ…。 「……」 「……」 でも、今の空気だと…。 「じゃあ、俺も帰るね」 この選択肢しかない。 このまま気まずい空気でいるのはツラい。 「藤」 「なに？」 早く帰りたい。 「あのさ、英語の課題やったか？」 「う、うん」 えいご？かだい？ 「俺、英語苦手だから、全然進まねーんだよな」 「う、うん？」 "どういうこと？"と思い、佐久間を見る。 「で、教えてほしいんだよなぁ…」 「うん、いいよ？」 「良かった」 それだけ？ 勉強ならたまに教えてるのに、わざわざ確認しなくても。 「じゃあ、行くか？」 ん？ 「え？どこに？」 「俺ん家」 はいぃっ！？ 「えっ！な、何で！？」 「何でって。英語教えてくれるんだろ？」 も、もちろん！ 「そ、そうだけど…」 そうなんだけども…。 「だから、俺ん家で教えてくれるんだろ？」 「な、何で佐久間の家なの！？」 そこです、佐久間さん。 何故に、森保家に行かねばならぬのか！？ 「は？課題家だし」 「そ、そりゃ分かってるさ！」 そうじゃなくて！！ 「じゃあ行くぞ」 「え、今から！？」 「今から」 しかも、今からっていう…。 ただ、言ってる佐久間はいつもの佐久間で…。しかも少しニヤついてる。 「課題、月曜までだろ」 「うん」 確かそうだった。 「日曜は、午後から用事あんだろ」 「うん」 なっちゃんとデートの先約があったので、映画は今日にしてもらった。 「じゃあ、今日、今からしかねーだろ」 「…うん」 佐久間、なんかこじつけの気が、しないでもないぞ。 「しのごの言わずに、行くぞ」 「うん！」 でも俺は、イタズラな笑顔を向けてくるキミに、いつだってにほださてしまう。 …to be continued !!