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第5話

* 「ほら、空夢話せよ。別にお前を食う訳じゃねぇし。お前を会社に売ったりもしねぇよ?」 「どの口がっ……言ってるんですかっ……ああっ、んん」  空夢は嘘ばかりを言う男に、貫かれていた。食う訳じゃ無いと良いながら、蕾を溶かされ剛直が占領している。十分解された後孔は、最初こそ痛みを伴ったが、ローションでたっぷりと潤わされ、太いペニスを飲み込んでいた。  まさか男に抱かれるなど、考えもしなかったが、この状況はセックスと言う名の拷問である。  外気に尻を晒され、触れられる度に気持ち悪いと鳥肌を立て強張らせていた身体も、後孔内のシコリを何度も抉られ、嬲られると蕩けていった。  そんな状況になっても、空夢は口を割ることは無かった。雇い主の情報を漏らしたら、今度は自分が雇い主から目を付けられてしまう。これ以上自分を窮地に立たせる訳にはいかなかった。 「空夢、言えよ……何処の差し金だ? 後数時間でハロウィンだ。ライバルメーカーの仕業と言うぐらい、俺にだって分かってるさ。アイスドロップはな、お前の言う様に虎の子だ。一部にしか流れていない情報なんだよ。さぁ、吐け……それとも、怪盗Sは痛い方がお好みか?」 「──ふぅッあああっ~~ッ!」  細い腰を引き寄せ、背後からグイッと最奥に突き刺さる鋭い陰茎に、初めて経験する身体は付いていけず、粘膜がギュゥギュゥとうねり、紅く染まった白い肌が粟立つ。  天井から伸びる赤いロープで後ろ手に腕を縛られ、背後からの突き上げに膝はガクガク震え、空夢自身で立っているとは思えない。  鈴口からは透明な雫が糸を引き、たらりと床に落ち水溜りを作っていく。前を触られていないと言うのに、勃起し抽送に合わせてパタパタと揺れるペニスの根元にはリングが通され、吐き出す事が出来ず精子が睾丸に重だるく溜まるばかり。  快感は空夢の敏感な身体を蝕み、過ぎる快楽は拷問へと変化していく。 「……強情な奴だ。でも、そう言う奴は嫌いじゃ無い……なっ!」 「──ひっぃッ!」 「ほらっ、ココだろ? すっかり覚えたじゃ無いかッ! もっと腰を振ってアンアン喘げッ!」 「いっ、いやっ──やめッ、あああッ」  強い挿入で前立腺を抉られ、言葉にならない喘ぎが口を吐く。ゴリゴリと抉る音が聞こえる様な激しいピストンに、空夢は涎を零しながら恍惚とした表情で何度目かの絶頂を極め、そのまま意識を手放した。 * 「空夢……起きろ。ハロウィンの時間だ。ほら、菓子をやるから合言葉を言ってみろ」 「うぅッ……誰が言うかッ! 糞ったれッ!」 「フッ、お綺麗な顔で随分汚い言葉使いだ。あんなに善がって喘いでいたのになぁ」 「──るさいっ、変態ッ!」 「空夢、悪態も悪くはないが、そろそろお強請りも聞かせろ」  奄美はクリスタルの中からサファイア色の例のお宝を取り出すと、空夢の唇に押し当てる。嫌々をすると、顎を固定され唇を愛撫する様に塗り付けられた。  あ、甘い……何だこれは……。  こんな味、知らない……。  今まで味わった事の無い甘味が、唇を伝い舌にたどり着く。味覚が脳まで届くと、自然と自ら求める様に舐め取っていった。美味しいと一言で片付けられる物では無いそれは、見た目も去ることながら、高価なのも納得出来る一品だった。 「……美味いだろ? お前も知っているとは思うが、これは一粒百万だ。だかな、美味いだけじゃ無いから高価なんだ」

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