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第6話

 甘美な卵形の球体が唇から遠退いていくと、舌を出して蕩けた顔で追いかける。催眠術にでも掛かった様に、潤んだ瞳で惚ける空夢に、奄美は精悍な顔で投げ掛ける。 「ほら、空夢。言え、ハロウィンの合言葉を……」 「……ふぅッ、ああっ……トリック・オア・トリート……」  奄美はニヤリと口角を上げると、柔らかくと蕩けきった蕾へと、アイスドロップを挿入した。 「ああっ、いやッ……だッ、そこじゃなィッ!」 「ここで良いんだよ。美味しそうに飲み込んでるじゃないか。粘膜から身体中に行き渡る甘美な味を楽しめよ?」  奄美はお宝を空夢の後孔に残したまま、自身の勃起を挿入し進めて行く。球体が奥へ奥へと埋められ、ジワジワと熱で溶け出し尻穴を濡らしていく。  暫くすると身体中が痺れ、電気がビリビリと走る快楽の渦に飲み込まれていった。緩く浅い抽送に精液を吐き出していない身体は疼き、求めたく無くても求めてしまう。  ああっ、イイ……。  腰が勝手に……。  もっと中を擦って欲しい……。  奄美の腰付きは空夢のイイところを既に理解し、執拗に攻め立てる。ガンガンとピストン運動を早める奄美に合わせる様に、空夢も腰を揺らし妖艶に踊る。  互いに理性を無くし、激しく求め交尾をする獣の様だ。ピチャックチャ、パンパン……と、水音と肉のぶつかり合う音が、喘ぎ声と一緒に部屋中に響き渡る。 「お前の中ッ、最高に美味いッ」 「ひっぃッ、言うなッああっ、んッんぁッ」 「フッ、んっ……空夢っ、もっと美味くしてやるッ!」 「あっやっぁだ、ダメっ、やぁッおっきぃッ!」 「ほらっ、んっンっ、中に掛けてやるッ、たっぷり、味わえッ!」 「やぁっ、なかッ……ッは、やめっああっーーああぁッッ──!」  奄美のペニスが一回り大きくなると、ズンッと奥を抉られる。溶け切っていない球体が、プツリと直腸奥へと入り込んでいく。 「ああ゛ぁぅぐッ──! ああぅ……あつぃ……」  ドクドクと内部に出される熱い白濁に、空夢はピンッと背を弓なりにし、腰を揺らしながらイっていた。射精無しの快感はアイスドロップの様に甘美で、溶けた顔で美しく瞼を震わせる。その姿は奄美の欲情をも昂めさせた。遮られたペニスは充血しビクビクと震えるばかりだ。 「ハァハァ……どうだ、空夢……美味いだろ?」 「……んはっ、ああっんんっ……おいし……れすッ、もっろ、くらさぃ……」  蕩けきった顔で無意識に誘う空夢に奄美は甘く微笑むと、腕の拘束を解き仰向けにし脚を開くと、ゆっくりと蕾に陰茎を挿入しピストンを再開させた。 「あああ、イかせッ、イ゛ぎたッ……イイッ」 「ああ、その前に言う事あるだろ?」 「言うッからァッ! イッかせ……ねがぃッ、くれなぃ、とッいたずらぁッしちゃぅぅーーッ!」 「ははっ、俺が聞きたいのは怪盗になった経緯なんだがな。可愛いさに免じて許すか。ほら、一回イとけ……だが、本番はこれからだ。へばるなよ空夢……」  奄美はリングを外すと、空夢の陰茎に手を這わせシコシコと擦り上げる。うっとりとした表情で空夢は身体を緩めると、手淫に導かれるまま精をどろりと吐き出した。

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