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6-春休みスタートないとで復活3Pえっち

すっかり春めいてきた三月下旬の修了式後には大掃除が待ち構えている。 カ行トリオの加賀見と笠原と紙屋はゴミ捨て当番となり、業者が取りにくる校内の収集場へ三人揃って向かっていた。 「くさい! 燃えるゴミ重たいしくさい!」 「うるせー、加賀見、明日から春休みだからって無駄にテンション上げんな」 「うん! マジでフツーに重たいしフツーにくさい!」 「加賀見は遠足前日もそうだよね、ノリが小学生っていうか」 燃えないゴミ担当の笠原と資源ゴミ担当の紙屋に軽くあしらわれ、ぱんっぱんに膨らんだゴミ袋を持っていた加賀見は口を尖らせる。 空は快晴、嫌味なくらい真っ青だった。 「ねぇねぇ、終わったらどこでお昼食べるっ?」 「タコ焼き食べたい」 「俺絶品チーズ食べたいっ」 「紙屋は?」 「チョコリング食べたいかな」 「バラバラじゃねーか」 「あ、それぞれ買ってウチで食べる? 親、また旅行中でいないから」 「お前んちって、なかなか裕福だよな」 学校敷地内の片隅にあるゴミ収集場まで後もう少しだ。 「春休みどこ行くっ? どっか遠出するっ?」 それまでと何ら変わりないテンションで加賀見が口にした言葉に、笠原と紙屋の顔色が明らかに変わった。 「お泊まりでどっか行っちゃうっ!?」 「あーー……」 「……あのね、加賀見」 「おい、紙屋」 「やっぱり黙っとくのは加賀見に悪いよ、笠原」 「?」 キョトーンしている加賀見、先を歩んでいた笠原と紙屋は肩越しにそんな友達を顧みて、告げた。 「悪ぃ、加賀見」 「俺と笠原、二人で一泊旅行する予定なんだ」 空は絶望的なくらい青い……。 「うえーん」 「泣くなよ、幼稚園児か、お前」 「うえーん」 「絶品チーズもタコ焼きもチョコリングも奢っただろーが、いー加減泣き止め、変態童貞加賀見」 「うえーん!」

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