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やっぱり予想した通りだった。 笠原と紙屋はくっついて、俺、ハブられた。 旅行計画からまるっと外された。 のけ者にされたーーー! 「ほら、DVD見よう、加賀見? コレ見たかったやつでしょ?」 「やっとレンタル始まったアニメ我慢したんだぞ、このやろー」 紙屋宅、買ってもらったお昼を全部きれいに平らげ、少女コミックが原作の恋愛映画を観賞しながらも……まだグスグス泣いている加賀見。 笠原と紙屋は顔を見合わせて、どうするこのバカ……ではない、落ち込んだ友達をどう復活させようか頭を悩ませた。 「ぐすん」 映画が終わって夕暮れを過ぎても加賀見の涙腺は緩いまま。 自分好みじゃない映画を見せられた笠原はクッションに顔を埋めて端っこでげんなり、紙屋はざっとグラスや紙屑を片づけて、グスグス加賀見を真ん中にして端っこに座った。 「なんか胸焼けする……」 「そう? 結構面白かったよ? 可愛かったし」 「は? どれが? 主役?友達?ライバル?病弱? え、どれが?」 「……なんかごめん、笠原」 「だからどれが?」 「二人ともぉ、俺を挟んでいちゃつかないでよぉ」 「いちゃついてねーよ!」 笠原にクッションでバシンとされて身体的ショックを食らった加賀見は反対隣の紙屋にしがみついた。 「うぇーん」 「ねぇ、加賀見、どうしたらいつもの、へんた……明るい加賀見に戻ってくれるの」 「一緒に旅行連れてって?」 「……」 「ごめん、言ってみただけ、ぐっすん」 「あのなー、時期が時期だから早めに予約とったし、ツインだし、今さら一人追加とか多分もうムリだし、つーか紙屋に抱きつくんじゃねーよ! アヒル口の青山に泣きついてヨリ戻してもらえ! この童貞!」 困り顔の紙屋に抱きついた加賀見の背中をクッションでバシンバシンする笠原。 「旅行は絶対無理だけど他に何か俺達にできることない?」 黒縁眼鏡をかけ直して優しく尋ねる、でも割とバッサリ薄情な紙屋。 「で、できること?」 調子に乗るに乗った加賀見は。 「ど、童貞卒業させて?」 「ッッおい、加賀見ぃ~~ッッ!」 「なんだよなんだよ!自分は俺で童貞卒業したくせに!ずるい!フェアじゃない!」 「俺は笠原で童貞卒業したけど……」 「なんだよぉ~3Pじゃないと意味ないって言ってたくせに~結局二人でらぶらぶムード出してぶちゅぶちゅしながらシまくりたいんだ~春休みもえっち三昧なんだ~」 「加賀見、勃ってる?」 「はあ!?この変態童貞ッ!はーなーれーろ!」 「俺達、あれから気持ちが変わったんだよ、加賀見」 困る紙屋、顔を埋める加賀見、バシンバシンし続ける笠原。 「……わかったよ、加賀見」 「!!」 「ちょ、紙屋!?」 「笠原が卒業させてあげるって」 「やったー!わーい!笠原ありがとー!」 「……は?」 よって加賀見は目出度く童貞卒業へ。 「はぁぁぁぁ……笠原のおけつ……おけつぅ……」 「うーーー……ッ」 「みっちみちで、あっつあつで、はぁぁぁぁ……これ、ちんぽとけるぅぅ……」

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