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『ッぁぁッらめ……ッ加賀見……ッ!!』 紙屋とまたせっくすしたいなー。 笠原ともシたのに、紙屋がいい、なんでだろ、笠原のよりキツキツだったからかなー。 シたいよーシたいよー。 紙屋のことまた泣かせたい。 「ねぇねぇ、放課後紙屋んち行きたい!」 下心だだ漏れな加賀見の発言に紙屋は肩を竦めて答えた。 「いいけど」 「やたーーー!!」 「今日は親いるけどね」 がくっっっ。 なーーーーーんだ。 でもまー、今日一日、紙屋と二人でいるのなんか新鮮で面白かったんだよなー。 まーいーや、せっかくだもん、遊び行こっと。 「あれ?」 「紙屋ーおなかへったーおやつ何かあるー?」 「確か貰い物の大福が……お母さん、買い物かな」 紙屋宅、インターホンを押しても返答なし、自分の鍵でガチャガチャ開けて入ってみれば。 ダイニングテーブルに残されたメモ。 <ちょっと湯豆腐が食べたくなったのでお父さんと京都に一泊してきます> 「ちょっと湯豆腐が食べたくなったので」 紙屋が手にしたメモをその肩越しに読み上げた加賀見。 「お父さんと京都に一泊」 当てにしていた親が不在だったことに動揺を隠しきれない紙屋、メモをテーブルに下ろして伏し目がちに加賀見に言う。 「加賀見、やっぱり今すぐ帰ってくれる」 加賀見は紙屋の背中に抱きついて答える。 「やだ」 「加賀見、怒るよ?」 怒られようと睨まれようとアホのコ加賀見はへこたれない。 いると思っていた紙屋の親が不在、おうちに二人きり、抜群のシチュエーションにムラムラ度が一気に増した。 「加賀見、もう勃ってるの?」 「コーフンしました」 「加賀見、やだって、加賀見のこと嫌いになるよ?」 「紙屋、せっくすしよ」 「俺の話聞いてる?」 呆れ返った紙屋がぐるりと振り返れば加賀見とバッチリ目が合った。 あ、ヤバいかも。 この角度だと。 「んっ」 危ぶんだ通り、紙屋は加賀見にキスされた。 「んーーっ……ば、か……ッ加賀見っ」 「一回だけ!」 「……あのね、加賀見、」 「お願い! 一回だけ、ね!? 一回だけでいーから、紙屋ぁ、お願いぃぃ」 互いにスクバを肩に引っ提げたまま、制服越しに重なる体。 無人で冷えていた室内とは反対に仄かな熱をもっていた。 「笠原にはナイショでさ?」 「加賀見って変態でゲスだったんだ」 「うん! 俺って変態でゲスなの!」 「開き直るとか最悪過ぎるよ」 あーーーだめだ、なんだろ、紙屋ぁ紙屋ぁ、たまんない、早く、早くせっくすしたい、ちんぽあっためてほしい、紙屋に捻じ込んで突いて突いて突きまくりたい。 「最悪でもいーから紙屋とシたい、俺」 眼鏡のレンズ奥で紙屋の双眸がぶるりと震えた……。

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