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「加賀見」 「あ、紙屋もお風呂行くの!?」 「加賀見、俺と部屋変わってほしいんだけど」 廊下で出くわすなりそう言ってきた紙屋に加賀見は「ヤラシ」とにーんまり。 どうせそんな反応をされるだろうと予想がついていた紙屋は動じるでもなく続ける。 「加賀見は恋愛対象が豊富だよね。俺はそうじゃない。笠原だけ」 何気にこれまで二人の女子から告白されたことがある加賀見は、眼鏡越しに真摯に自分を見つめてくる紙屋を珍しく真顔で見つめ返した。 「笠原に移ってもらってもいいんだけど。今回はさすがにちゃんと加賀見に了解もらおうと思って」 「別にいーよ」 「……ありがとう」 「代わりに一時間ちょーだい」 「え?」 「今、何時だっけ、十時くらい? 俺に一時間、残りは八時間くらい? わぁ、八時間も笠原といちゃつけるじゃん、よかったね~」 「……」 これって間違ってるよね。 「ん……んんんッ……ンっっ」 明かりがついたままの、荷物が散乱するでもない、チェックインを済ませて入室したときとほぼ同じ状態の部屋。 ただベッドだけが台風一過さながらに荒れていた。 「紙屋ぁ、声ガマンしてるの?」 後ろから加賀見に好き勝手に貫かれて紙屋は唇をぎゅっと結んでいる。 二人ともほぼ作務衣を着たまま、股間だけ曝して、一時間限定のセックスに全身汗を滲ませていた。 「ぅぅ……っ加賀見のバカッ……ゲス人間ッ」 「あーーーーっっどうしよッ」 「ッ……?」 「紙屋に嫌がられたり貶されたら、俺、すっごくゾクゾクしちゃう」 本格的に変態化しつつある加賀見、作務衣が捲れて覗いた紙屋の素肌に五指を食い込ませ、がむしゃらに腰を突き動かした。 最奥にまでずんずん打ちつけられる変態ペニス。 肉の狭間でビクビク痙攣を開始しているのが肌身に伝わり、射精されると、紙屋はさらにぐっと唇に歯を立てて身構えていた、ら。 「ぇっ?」 フィニッシュ並みの勢いでガツガツ突かれていたはずが一思いに引き抜かれて、紙屋は拍子抜けした。 肩越しに見上げてみれば股間でビックンビックン身悶えるペニスを持て余している加賀見の姿が。 「一時間、みっちり楽しみたいもんねー」 「……変態」 「あ、それ、ちんぽピクピクしちゃう」 仰向けにした紙屋から作務衣下を脱がせ、がばりと両足を抉じ開け、猛烈に火照っているアナルに変態ペニスをピタピタさせながら加賀見は笑う。 「この後、笠原とめちゃくちゃセックスすんでしょ? だから中出しはやめといたげる」 「……」 「その代わり、むふふ」 ピタピタしていたペニスがナカへぬぷぬぷぬぷぬぷ戻ってきた。 作務衣上を捲り上げられて、色づく乳首を変態唇にはむはむ食まれて、紙屋は再び頑なにキュッと唇を結んだ。 「……ん、ん、ん、ん、ん……」 どうしよう。 今、加賀見が俺のナカに戻ってきて、少しだけほっとしたような。 抜かれて、ちょっとの間だけ放置された俺のアソコが……すごく疼いたような。 「うはぁッッ!紙屋んなか、すっっごくぬるぬるきもちいーーーーッッ!!」 心は笠原一筋。 しかし十代の多感な体は友達の加賀見にすんなり感じてしまう。 もしかして、俺もゲス人間、だったり?

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