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18-いけいけおせおせ!水族館からのラブホデート!
家族連れや友達同士にカップル、様々な客層で賑わう夜七時前後のファミレス。
「夜の水族館!?」
ハンバーグの洋食セットを平らげてミックスフライの和風セットをかっ込んでいた加賀見は目を丸くした。
「なんで夜がつくの!? なんかヤラシイの!?」
向かい側でグラスを傾けていた渉は危うく水を吹き出しかけた。
「ごほっ……違うよ、加賀見君、いつもは六時に閉館するところを九時まで延長して、夕方から夜にかけてイルカショーとかが楽しめるんだよ」
「渉さんイルカショー見たいの?」
すっきり白ワイシャツにネクタイ姿の渉は赤面した。
「うん、イルカショー、見たい……こどもっぽいかな」
一度帰宅し、私服に着替えていた加賀見はお皿の上で忙しなく動かしていた両手をぴたっと止めた。
「渉さんかわいい!!!!」
店員が振り向くほどの加賀見のあほあほ大声に渉の眼鏡まで赤面しそうになるのだった。
八歳差である高校生加賀見と社会人渉は恋人同士だ。
週末に水族館デートに出かけるくらい熱々らぶらぶ、だ。
「渉さん、あの派手な建物なにっ!?」
「あれは、えーと、大人向けの建物……」
郊外にある水族館に向かう道中、混雑で停まりがちなバスの車窓から外を眺めていた加賀見はもごもご返事を言いよどむ渉に無邪気に笑いかけた。
「ラブホでしょ。それくらい俺でもわかるもん」
目まぐるしいくらいどんどん男っぽくなっていく外見に反してこどもっぽい言動。
慣れたはずのギャップに新たにはまりがちな渉は、全開の笑顔にどきっとし、そっぽを向く。
「大人をからかったら駄目だよ、加賀見君」
「はーい」
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