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「……え」 「ごめん、俺、暴走しちゃった……? 無理矢理だった?」 くっつけていた体も離すと頭を屈めて加賀見は渉を覗き込んだ。 「ごめんなさい」 自分でちゃんと欲望を抑え込んだ加賀見に渉は感動した。 持ちっぱなしだったスプーンとコーヒーカップをやっとシンクに下ろし、どこかしょ気たような面持ちの男子高校生に心から笑いかけた。 「怖かったわけじゃないんだよ? ただ、ほら、焦る必要はないんだし。もっとお互いのこと、これから知っていこうね?」 「うん。じゃあ渉さん、握ってくれる?」 え? 握る? 何を? 渉が握らされたのは紛れもない加賀見の変態ペニスだった。 「あーーーーっ……渉さんの手っ……あったかくてきもちいーーーっ」 ど、ど、どうしよう。 ううん、もうどうしようもない。 加賀見君が落ち着くまで……に、握っているしかない。 キッチンのシンク棚にもたれて床に座り込んだ渉。 渉に覆い被さる加賀見。 びくつく掌に握り込まれた変態ペニス。 ズボンもぱんつもずり下ろして腰を振るのに夢中になっている、正に発情MAXの変態高校生。 「腰ぃ……ッ止まンない~~っっ……ビクビクしちゃぅ~~っっ」 とてもじゃないが手元は見られない。 ただ、硬くて、思っていた以上に、その、すごくて……。 その内、ぬるぬる、指先に生温いソレが絡みついてきて。 加賀見君、どんどんすごくなってきてる……。 「うーーーーー……っっ」 渉には動かさなくていいと伝え、加賀見は、欲望のままにガンガン腰を振った。 熱もつ吐息が首筋に降り注いで渉はゾクゾクしてしまう。 ちらり、視線を向けてみれば、ぐっと眉間に皺を刻んで歯を食い縛っていて。 甘えたがりな普段の表情とギャップのある雄っぽい顔つきに胸がバクバク強い鼓動を刻んで。 目が合うと痛いくらい加速して。 キスされると先程よりも感じてしまう唇。 「わぅぅぅっっ渉さんっっ!!いっちゃぅいっちゃぅっっ!!俺いっちゃぅーーーーーーーっっ!!」 手の中で一段と荒々しく脈打った次の瞬間、どぷりと、掌に満ちた絶頂の感触。 びゅるびゅる、びゅくびゅく、先っぽから惜し気もなく吐き出される男子高校生汁。 「わ、わ、わ」 「ああああっっ!!もっともっと!!」 「えっえっえっ?」 「ちんぽもっとぎゅってして!!!!」 変態欲望全開、加賀見は渉の掌に絶頂ペニスをぐいぐい擦りつけた。 結果、変態男子汁でびちょびちょになった渉の利き手。 こ、こんなに出る? 高校生だから? でも僕が高校生の時でもこんなには……。 「はぁぁぁぁぁ~~~……渉さぁぁ~~ん」 まだ心臓がバクバクしている渉に気の抜けた声を出していつものように加賀見は甘えてきた。 「あ、いっぱいだしちゃった」 自分汁でどろどろになってしまっていた手をとると、自分汁を、べろり。 「わわわわわっ!ティッシュで拭くから!」 「ほえ~」 全身で甘えてくる加賀見に、突拍子もない行為に苦笑しながらも。 渉はちらりと思った。 多分、加賀見君はセックスを知ってる……。

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