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16-3
「加賀見君……紅白、見たかったんじゃないの?」
「紅白よりえっちがいい」
「……」
「寒くなると、俺、いつもより興奮しちゃうみたい」
部屋に上がるなり渉をベッドへ先導したスル気満々加賀見。
「おそば茹でないと……」
「あーとーで」
瞬く間にすっぽんぽんになった彼は閉口している渉の目の前で。
「ぶぇっくしゅん!」
肩からコートが滑り落ちかけていた渉はつい笑った。
以前よりもぐんと成長して男らしさが増した体を、ぎこちなく、抱きしめた。
「風邪引いちゃうよ」
誰よりも優しくて美味しそうな渉を加賀見もぎゅっとした。
「あっためて、渉さん」
「……あ」
寒がっていたくせに股間はもう準備万端、バリバリ発熱しきっていた加賀見に手首をとられて愛撫を強請られる。
掌に馴染んだ熱。
硬くて、脈打っていて、触れれば触れるほど忠実に火照って発情していく。
もうカチコチな恋人高校生に渉はどうしようもなくなる。
すっぽんぽんな裸身の真下で脱げかけたコート姿のまま発情を共有する。
「ん、ん、ん……っきもちい……もっと先っぽいぢって……お願い……」
素直におねだりを繰り返す加賀見に呆れるどころかキュンキュンする。
腰まで振って盛る年下男子がえろかっこかわいくて仕方がない。
指の輪っかでツルンと剥けた先っぽを撫で回してやる。
カリ首の括れを小刻みにコスコスしてやる。
「んーーーー……っ渉さん……上手になってる……」
濡れてきた十代ペニス。
いっぱいよくしてあげたい気持ちをぐっと堪え、渉は、健やかなる裸体の真下からもぞりと這い出した。
「渉さぁん……?」
「また服汚しちゃうから……僕も脱ぐから、ちょっと待っててね……?」
そう言って脱げかけていたコートをベッドの端に置く。
インナーに着ていたアーガイル柄のセーターももぞもぞ、また丁寧にコートの上に重ねて、次はシャツのボタンをたどたどしく外していく。
いつまで経っても大胆にならない、慎ましい年上恋人のゆるゆるストリップに、愛撫を中断されていた加賀見は限界を迎えた。
「渉さぁん!!」
「わ、ぁ……っっ」
まだろくに脱衣の済んでいなかった渉をベッドに押し倒す。
ボタンが半分かけられたままのシャツを捲り上げ、胸元に熱烈ちゅっちゅ、して、ベルトとボトムスを無造作に蔑ろにしていく。
「んんん……っ」
か弱い乳首を思いっきり吸われて渉は甘い悲鳴を喉に詰まらせた。
下の衣服を一緒くたにずり下ろされ、発情しかけのペニスをゆるゆるコスコスされて、全身を過敏に波打たせた。
「あっあっ……加賀見、くん……っ」
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