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第4話
「じっとして」
短く言うと、瑞樹は顔をベッドに埋め、両手で拳を作った。快楽を堪えんとする姿を見て、清一郎の中に強い欲望が灯る。
唾液で濡れた後孔をじっと眺めた。瑞樹はこんなところまで美しい。何度もここへ肉杭を食わせたというのに、無垢な色は変わらない。
また舌を尖らせて、清一郎は後孔をノックする。瑞樹の足が震えた。肉丘を更に大きく左右へ押し広げ、舌を中にぐじゅりと突っ込めば、可愛い締めつけを受けた。くぐもるような喘ぎ声が、耳をくすぐってくる。
「お願い……僕もあなたを……っ、ああっ、味わいたい」
いやらしく懇願され、清一郎は顔を上げた。瑞樹の目の前に股間をやるよう身体を反転させ、覆いかぶさる。互いが同時に口戯を行える体勢に、清一郎は酷く興奮した。瑞樹の顔に股間をぐりぐり押しつける。自分の濃い陰毛が今、彼の美しい顔を擦っているのだ、と思った途端、自らの潤みの僅かな滴りを覚えた。
「美味しそうなお汁をこんなに滲ませて……」瑞樹の澄んだ声には、淫靡な響きが宿っていた。
肉杭に吐息が触れたかと思えばすぐに、亀頭が生温かな口膣に包まれ、すぐさま喉の奥まで深々としゃぶり込まれた。肉杭のくびれにぬめぬめと舌を這わせられ、清一郎は負けじと瑞樹のそれにむしゃぶりついた。根元まで一気に啜り込めば、瑞樹が肉杭を咥えたまま「ああっ」と喘いだ。
口に含んだ肉杭は素直な反応を示してくる。それがとても愛しくて、自然と笑みが浮かぶ。ちゅぽん、と音を立て唇から肉杭を引き抜いて、亀頭を親指でくにくに揉み弄る。鈴口から滴る潤みが可愛く思えた。
「清一郎……」
切なげな声で囁かれ、清一郎は瑞樹の昂ぶりを再度啜り込んだ。もっと愛してやるからな、と口をすぼめ、口膣で全体を揉み扱く。身をよじらせながら喘ぐ瑞樹の反応は、たまらなくいやらしい。
肉杭に受ける刺激が強くなってきた。清一郎は込み上がる射精感をぐっと堪える。
「もう、いいから」
瑞樹の尻を撫でながら言うが、口戯は止まない。陰毛に荒い鼻息がかかってくる。睾丸にもぬめぬめと舌を這わせられ、たちまち昇り詰めてしまいそうになった。清一郎は身を起こそうとするが、腰を強く掴まれ思うように身動きができない。
いつ吐精してもおかしくないそれを咥えられた状態で「このまま出して」とくぐもった声で言われ、清一郎の肉欲が爆発した。股間を突き上げ、肉杭を強制的に喉の奥までしゃぶり込ませる。そのまま激しくピストンをすれば「ぶぶっ、んぶぶっ」と鼻から漏れるような息が聞こえてきた。
「っ、歯が当たる。もっと大きく口を開いて」
囁いたら、肉杭のくびれを唇で強く締めつけられた。強烈な刺激に耐え切れなくなり、予告もなしに大量の精液を喉の奥深くへびゅるると吐き出してしまう。その勢いにたまらなくなったのか、瑞樹は肉杭を口に含みながらぶほぶほとむせた。
「ああっ、すまない。大丈夫か?」
素早く腰を浮かせようとするのだが、そこをしゃぶり続けられ、思わずくっ、と呻いた。精液を嚥下されるたび、口膣にきゅうきゅう締めつけられる。
出せる全てを飲み込もうとでもするかのよう丹念に扱かれてから、ちゅぱりといういやらしい音とともにに、やっと口戯が終わった。しかし、それでも瑞樹からの愛撫は止まず、今度は手でなおも肉杭を扱かれる。睾丸が上がり、もう出ないと思っていた精液が、駄目押しだといわんばかりにたらりと零れた。
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