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第6話
清一郎は瑞樹に覆いかぶさった。枕の下へ手を差し入れ、ローションの入った小袋を引きずり出す。歯で封を切れば、瑞樹は膝を立て、自ら肉丘を左右に押し広げた。
淫靡にひくつく後孔へ、清一郎はローションに塗れた指を一本挿し入れた。肉襞を引っかけば、瑞樹の腰が左右に揺れる。指を二本に増やし、中で広げると、指の間でローションが糸を引いた。後孔は表だけでなく、奥まで薄桃色をしている。たまに指をきゅっと締めつけてくるそこは、悦ぶように蠢いており、緩くピストンをしたら甘い声が聞こえてきた。
「ここ。柔らかいね。もしかしてすでに解してあったのかな」
「清一郎の……っん、手を、煩わせたくなくて……ああっ」
「自慰をしていたのではなく?」
「そんなの、しないです。っ、あっ、僕の中には、清一郎……あなたしか、挿れたくない」
瑞樹はシーツを強く掴み、身を悶えさせている。
清一郎の全ての感情が肉欲へ染まった。瑞樹にそのままの姿勢でいさせ、肉杭を後孔にぬちゅぬちゅと擦りつける。
「これ。欲しい?」
尋ねながら、瑞樹の鎖骨に溜まっている汗に舌を這わせる。
「ええ。ええ。あなたが欲しい。欲しいです」
「もっと、おねだりしてみてごらんよ」
「っ、僕のペニスから涎が……っ、ああっ」官能が蕩けきったような声だ。「っ、見て。清一郎っ、僕のアヌスを……こんなにあなたを欲しがっている。ああっ、お願い。お願いです。もう我慢できない……」
彼の白い太腿に朱が広がる。美しくもいやらしい眺めだ。
清一郎は、口内に湧き出る唾液を飲み込み、瑞樹の後孔を亀頭でつん、と突いた。
「欲しい? 硬いペニスで、中をずぼずぼされたい?」
「あなたでいっぱいにして……奥で精液を飲ませて――」
ください。そう続くだろうと予想された瑞樹の言葉は、一気に突き立てた肉杭により、歓喜の喘ぎ声となった。粘液に濡れた肉の、ぐちゃぐちゃという接合音が、瑞樹の喘ぎ声と混ざり、辺りに響く。
切望していただけのことはある。瑞樹の後孔は貪欲に肉杭を貪ってきた。
「ああっ、いいっ、清一郎っ、あっ、んんっ!」
瑞樹がはしたない声を上げるたびに、ビニール袋はがさがさと音を立て揺れ動く。はふー、はふー、と、その下から苦しそうな息遣いが零れていた。
ビニール袋に浮かび上がる唇へ、清一郎は舌を這わせる。なんの抵抗もない、つるつるとした感触が伝わってきた。
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