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第45話
時雨様は、アールグレイの茶葉が手に入ったと言っていて、わざわざ僕の為に淹れて来てくれた。
僕のお気に入りのお菓子までつけてくれて、僕は時雨様が恋しかったから『っぎゅ』っと抱きついてしまう。
「梓馬、発情期?」
「ち、違います! ただ、時雨様が恋しくなっただけです。あ、いえ、抱きつかなくても良かったんですけど……」
「今日、学校の女の子から告白されたんだって? 晴人から聞いたよ」
は、晴人様何バラしてるの!?
焦った僕はティーカップを落としそうになりながらも、美味しいアールグレイを頂いていた。なんかいつもよりも美味しい気がする……。高価な茶葉なのかな?
僕の大好きな時雨様も優雅な手付きでお茶を嗜む。
(絵になるなぁ。それにしても、ものすごい笑顔なのが怖い。怒ってる? とか? まさかね)
「断りましたよ。僕には大事な人がいるって言って! それ以上でもそれ以下でもないですからね」
「梓馬、お茶美味しい?」
「はい!」
『うんうん』と頷きながら僕は紅茶を口に運んだ。なんだか甘くていいな。なんだか体が暑くなってきちゃった。暖房、効かせ過ぎているわけでもないのに。緊張してるのかな?
「梓馬、こっち向いて?」
言葉とともに唇に熱いモノが感じる。それは口の中まで侵入して、『ぴちゃぴちゃ』と音を立てる。されるがまま、僕は唇を重ねていた。
「んん、……れる、ちゅぷふぅ……んん、ぴちゃ……」
なんで! キスしただけで僕のモノ反応してるの!
「梓馬、ここどうしたの? キスしただけでこんなにして。私に触ってもらいたいの?」
「あ、……なんか躰が暑くなっちゃって、僕、どうしちゃったんだろう。時雨様が欲しくて堪らないです」
「ふふ、素直な梓馬は私の可愛い恋人だから、うーんと甘くしてあげる」
与えられた快楽に身を委ねるのは実に簡単なことだけど。いつまで経っても慣れない言葉責め。いきり勃った僕のペニスはまるで、触って欲しい、舐めて欲しい……とばかりに激しく主張をしている。
僕の思いを知ってか知らぬか、怒張には触れようとしない時雨様。
僕の乳首をぬちゃりと舐めたり、転がしたり。甘噛したりして、僕のあそこは限界なのに、触ってくれようともしない。
甘いキスに酔いながら、僕は淫靡な声を漏らすばかりで、吐息で頭がクラクラする。
いつもと違う。すっごく時雨様が欲しい。
時雨様に無理やりでも挿れられたい。無茶苦茶にして欲しい。もう僕は頭の中がパニック状態。
鎖骨にキスマークをつけられ、やっと、触ってほしいと思う所を擦るように触れられたら、僕はそれだけの刺激なのに、イってしまった。
「梓馬、今日は元気がいいね。そんなにしたかったの?」
僕は何も考えられず、コクリと何度も頷くことしかできなかった。
大好きな時雨様は本格的に僕を可愛がり始めてくれた。
「んん、あっ! あっ! ふぅぅん。ひぃあ……くぅんあっ! あっ!」
「梓馬のここ何度もイってるのに、まだ勃っちゃうなんて淫乱だね。久々だから後ろの穴にロ
ーション塗ろうね」
頭ではわかってるんだ。だめだって。でも、抗えない。欲しい。時雨様のペニスが欲しい! でも、拒まなくちゃイケナイのに……。こんな穢れた躰を差し出していいわけがない。
「だ、だめで、あ、ぬるぬ……るす。、る……冷たぁ……あ、あん!」
抱かれる事をよしとするかのように、僕は時雨様の指の侵入を許してしまう。
一本二本……どんどん増えていく指。中をぐちゃぐちゃにされて、もう時雨様が欲しい! どうにでもしてってなってる時に、僕ははしたない言葉を口にしてしまう。
「しぐ、れさ……ま挿れてくだ、さい……おねが、い、しまぁああ、あ、す」
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