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第4話
「凪、凪…」
「…んぅ」
肩を揺すられて目を開ける。間近に翔太の顔があり、僕の唇にキスをする。少し離れて僕を見つめると、「遅くなってごめんな」と謝った。
「あれ…ここどこ…?」
「ふふっ、寝ぼけてんの?」
ぼんやりと翔太を見てから周りに視線を巡らせる。ここは、僕と翔太の家の中だ。翔太からの電話を受けて、不安になってソファーに寝転んだ態勢のままだった。服だってワンピースなんかじゃなく、ゆったりとした長袖のTシャツとチノパン姿だ。
「…そっかぁ…、夢…」
「な、凪っ?どうしたんだ?」
ホッと安堵の息を吐いて、ポロリと涙を零す僕を、翔太が慌てて抱きしめた。
「ごめん…。俺が遅かったから怒ってるのか?上司も行くから断れなかった…。凪、夕飯作って待ってくれてたんだな」
優しく僕の髪を撫でる翔太を見上げて、僕は不安な気持ちを吐き出した。
「ねぇ…翔太、翔太はやっぱり女の子が可愛いと思う?僕が…女の子だったらよかった、って思う…?」
翔太は目を見開くと、一つ息を吐いて話し出した。
「凪…、俺さ、凪と再会するまでに、三人と付き合ったって言っただろ?まあ、こんなこと言うと凪が怒るかもしれないけど、三人とも、結構可愛くてさ…胸だってあった。付き合ってる間に、可愛いなぁって思う時もあった。もちろん欲もあるから、抱き合う時もあった。だけどな…、可愛いなぁって思った後に必ず、『凪の方が可愛い』って思うんだ。抱き合おうとすると必ず、『凪の方が綺麗で魅力的だ』って思って、抱けなかったんだ。だからさ、これ…言ってなかったけど、俺は凪以外とセックスをしたことがない」
突然の翔太の告白に、僕は驚いて顔を上げた。翔太は、僕と目を合わすと照れ笑いを浮かべて、またキスをした。
「俺はさ、生まれた時から傍にいる男の凪に恋をしたんだ。たぶん、凪が女の子だったとしても、恋をしたと思うけど。なぁ凪、俺の気持ちで不安になることなんて何もないぞ?俺は、凪じゃないとダメなんだからな」
翔太の言葉に、僕はパチパチと瞬きをして翔太を見た。瞬きをする度に、目の淵に溜まった涙が零れ落ちる。
「ほ、んとに…?僕、胸もないし、翔太と同じモノ…ついてる…」
「そんなの生まれた時から知ってるよ。俺は凪の白く薄い胸や、可愛く震えるこれに、すごく興奮する…」
僕の頬に唇を寄せて涙を吸いながら、翔太の手が僕の股間に触れた。
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