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第13話 -白羽side-
「はぁ、はぁ、はぁ、」
くそ!やけくそで学校出たけど俺、あいつの家知らねぇじゃねぇか‼
なんで。
なんで忘れてる。
なんで思い出せない。
憎い。
俺の為につくしてくれたあいつを一切思い出せない自分が憎い。
くそ!
誰か知らないのか。
あいつと関わりのあるやつはいないのか。
『おれさ!お前んちの隣に住んでんだ!』
そうだ。
俺、あいつの家思い出した。
真っ白で大きな家。
何にも汚されてない綺麗な家。
そこから出てくるのは
その家とはまるで似つかわしくない男の子。
自信なさげに下を向いて歩くやつ。
「思い出した!思い出したよ誠!
お前に話しかけたのは俺だった。
お前と初めて遊んだ相手も俺だった。
お前にバレーを教えたのは俺だった!
待ってろ。いま行くからな!」
* * *
しかしそこにあったのは
とても綺麗な砂だった。
時 は17:00
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