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25.
4月。新学期が始まる前に、メールアドレスを変えた。今はLINEが主流だから、あまり使うことはないだろうけど。
少しでもあの人に関わったら、みっともなく取り乱してしまいそうだから。念の為に。
「今年もまた同じクラスかよー!」
「そりゃこっちのセリフだっての…」
掲示板に貼り出されたクラス分け通知。
軽口を叩きあって笑う。
「ま、よろしくな」
「仕方ねえからよろしくしてやるか~」
連れ立って食堂へ向かう。
「そういや芹生、あんまりスマホ見なくなった?」
食券を買ってトレーを持ちながら列に並ぶ。
不意に聞かれて、胸の奥が軋んだ。
「ん?うーん、まあ…そうかも」
曖昧に笑う俺を、細田はどんな目で見ていただろうか。
昼食を済ませ、コースのガイダンスがある彼と別れた。
(図書館で寝るか…)
思いつきで足をそちらに向けると、何やら人だかりが。図書館でガイダンスはないはず…と首を傾げながら近寄る。
(………え、)
図書館棟の横、正門付近に溜まっているのはほとんど女子。その中心に、頭二つ飛び出た美貌の持ち主が。
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