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芹生くんの手が止まる。 「……えっと…?」 どうやら凝視しすぎたようで、ばっちり目が合ってしまった。 「エプロン………」 何とかそれだけ声にすると、彼は頷いて自身を見下ろす。 「いつも家で着てるから、持ってきたんですけど…変でした?」 くるりと回って首を傾げる仕草の破壊力といったら。 「いや………料理、頑張って」 ミウを抱き上げ、首筋に顔を埋める。キッチンに背を向ける形で座らないと、何をしでかすか分からない。 (可愛すぎるだろ…) 前は仲直りすることでいっぱいいっぱいだったから、気にしていなかったけれど。自分が普段生活している部屋に、今は、彼が居て。 (……………俺、大丈夫かな) 蜂蜜色の瞳を覗き込んで、ため息をついた。

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