88 / 330
88.
いつの間にか眠ってしまったようで、伸びをする。習慣でスマホを手に取って、ふと考えた。
相談するくらいなら…許されるだろうか。このもやもやした気持ちが晴れれば、きっと諦められる気がして。
『お久しぶりです、ハルさん。ちょっと聞いて欲しいことがあるので、お時間あるときに連絡ください。よろしくお願いします』
送信して、カーテンを閉める。何か食べようと立ち上がったところで、振動音が聞こえた。
まさか、こんなに早く返信が来るなんて―――…
(嘘だろ………あの人いつもスマホ握りしめてるのか…?)
『久しぶりじゃん、元気?顔も見たいし、直接会って話そうぜ!』
そういえば、もうだいぶ会っていない。夏休みに入ったので、ハルさんの予定に合わせますと返せば、とんとん拍子に話が進んで。
『りょーかい。んじゃ火曜なー』
ハルさん指定の喫茶店で会うことになった。
ともだちにシェアしよう!