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この短期間で、何だか懐かしく感じるようになってしまった後ろ姿を見つけて、恐る恐る声をかける。 「……ハル、さん」 俺を振り返って苦笑を浮かべた彼に、手招きされて。 「取りあえず、おいで」 注文してくれたハーブティーから香る匂いは、確か心を落ち着かせる作用のあるレモンバームだった気が…。さりげない心遣いに感謝して、ほっと息をつく。 「…いつもすいません」 本当に、色々と。短い言葉にたくさんの気持ちを込めて軽く頭を下げる俺に、彼は。 「甘い物は心を穏やかにしてくれるから」 どこまでも優しくて、大人だ。 勧められたチョコレートを手に取ったところで、頬杖をつくハルさんと目が合う。 「それで、俺に聞いて欲しい事って?」 どこから話そうか、と。考えあぐねて、持ったままのチョコレートを眺めた。 意を決して、見たまま聞いたままを伝える。文章も順序もきちんとしていない、子供のような話に辛抱強く付き合ってくれた彼へ、果たして伝わっただろうか、と少し不安になる。

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