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途中のサービスエリアで休憩中、自分がぐったりしているのをひしひしと感じる。 「今日は楓くん乗せてるし、いつもよりゆっくり目に来たんだけど…早く着きそうだなぁ」 道が空いてて良かった、と呑気に笑う彼はとんでもないスピード狂でした。 (もしかして、ハルさんが乗りたがらない理由ってこれなんじゃ……) 今度会ったら聞いてみよう。 項垂れる俺にペットボトルを差し出して、目を細めるルイさん。 「これでもゴールド免許だから、安心して」 穏やかそうな人なのに……意外な一面を見た気がする。 トイレから出ると、前にも見たような光景が。 「1人なんですかぁ~?」 「どこ行くのか知りたーい!」 (デジャヴ……?) どこに行っても囲まれる性質(たち)なのだろうか。まるで芸能人だと苦笑しつつ、車に戻る。 しばらくして隣に乗り込んだ彼は疲弊している様子で。 「……疲れた」 「大丈夫でしたか?」 ペットボトルを渡すと、じと目で睨まれ。それでも受け取る姿は何だか可愛らしい。 「…楓くん、俺のこと置いて戻ったよね」 「え…だってあんなの慣れっこでしょう?」 首を傾げると、一瞬だけ見開かれた瞳。瞬いたそれがスッと逸らされて。 「……店とプライベートじゃ、違うよ」 置かれた手のひらは、さっきよりも重かった。

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