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140.
その言葉が合図だったかのように、一糸纏わぬ姿にされて。外気の寒さに震える暇もなく、無数に這い回る手の感覚に鳥肌が立った。
「うわ、真っ白~」
「こんなの好きにして良いとかマジかよ、ははっ」
下卑た笑い声を皮切りにして、腋や腹に擦り付けられる物が何なのか知りたくもない。
ただひたすら泣いて、もがいて。
どうしてこうなったのか。何故こんな事をされなければならないのか。
(嫌だ、っ…!頼むから、やめて………)
下肢に触れられて戦慄したのもつかの間、排泄口に細い棒のようなものを突っ込まれて。
受け入れる造りになっていない部分を無理矢理こじ開けられる。
(う、そ、だろ…気持ちわる、…い…っ)
口内の布も相まってえづきそうになる中、じわりと滲んだ涙が頬を伝う。
「あーもう良いんじゃねえ?」
「俺最初な~」
カチャカチャと金属の触れ合う音を聞いて、これから何をされるのか直感的に察してしまう。
許容量をとっくに超えた絶望に、意識が遠のいた。
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