140 / 330

140.

その言葉が合図だったかのように、一糸纏わぬ姿にされて。外気の寒さに震える暇もなく、無数に這い回る手の感覚に鳥肌が立った。 「うわ、真っ白~」 「こんなの好きにして良いとかマジかよ、ははっ」 下卑た笑い声を皮切りにして、腋や腹に擦り付けられる物が何なのか知りたくもない。 ただひたすら泣いて、もがいて。 どうしてこうなったのか。何故こんな事をされなければならないのか。 (嫌だ、っ…!頼むから、やめて………) 下肢に触れられて戦慄したのもつかの間、排泄口に細い棒のようなものを突っ込まれて。 受け入れる造りになっていない部分を無理矢理こじ開けられる。 (う、そ、だろ…気持ちわる、…い…っ) 口内の布も相まってえづきそうになる中、じわりと滲んだ涙が頬を伝う。 「あーもう良いんじゃねえ?」 「俺最初な~」 カチャカチャと金属の触れ合う音を聞いて、これから何をされるのか直感的に察してしまう。 許容量をとっくに超えた絶望に、意識が遠のいた。

ともだちにシェアしよう!