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店を何軒か覗いて冬服を仕入れた後、ベンチに座ってクレープを食べることに。 メニューの前で悩む彼を見る気分はさながら保護者だった。 いただきますと言い終わるか終わらないうちに、待ちきれないとばかりに生クリームを頬張る楓くん。 あれから、事の顛末は説明した。 俺の高校時代の話を聞いてどう感じたにせよ、巻き込んでしまったことは申し訳なく思っている。 「三井さん、食べないんですか?」 「…ああ、うん……口の横、ついてるよ」 不意に声を掛けられて、心ここにあらずだったことに気づく。 指に付いた生クリームを舐め取ってから、はたと手を止めた。 「あ……ごめん」 「…いえ。そういうこと、普通に出来るのがすごいなあって思います」 苦笑する彼の顔を見ていられなくて、遠くを眺めた。

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