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152.
少し沈んだ気分で、開けられたドアを通り抜ける。
寄ってきたミウちゃんは、ふんふんと匂いを嗅いで、そのまま奥へと去ってしまった。
「忘れられてるのかな……」
しょんぼりしたのを自覚しつつ、リビングへと向かう。前を歩く三井さんがくすりと笑って振り向いた。
「…そうでもないと思うよ?ほら、」
そこには、いつも俺が座っていたソファーに鎮座しているミウちゃんの姿が。緩く尻尾を振って、じっとこちらを見つめている。
「ミウちゃん…!」
感無量に浸りながら、久しぶりのもふもふを堪能していると。
「…あ、ごめん。電話だ」
鳴り響く着信音に苦笑しながらリビングを出る三井さん。しばらく経って戻ってくると、手には大きな袋が。
「ちょっと駅まで行ってくるから、留守番頼んでも良い?」
頷く俺を見届けて、再びリビングを後にした。
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