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165.
クリスマスイブの電話以来、連絡するのにも気が引けてしまい。
急に突き放されたのは、もしかしたら他に気になる人が出来たのか。それとも飽きてしまったのか。
どちらにしてもせめて新年の挨拶くらいは、と。
勇気を出して送った早朝。
好きだと言ってくれた、あの病室での言葉をいつまで信じて良いものか。考えたところで答えが出るはずもなく。
しばらくしてから返ってきたメール。
『明けましておめでとう。今年もよろしく。ところで、15日って何か予定はある?』
『15日ですか?今のところは特に…』
首を傾げながらメールに目を通して、ふとカレンダーを見た。
『誕生日を、楓くんと過ごしたい』
短い文面。たったそれだけでどうしようもなく胸が熱くなる。こんなにも誰かに会いたいと焦がれたのは久しぶりで。
提示された日付は予定を開けようと決めて、返事を送る。
そういえば彼がいつ生まれたのかも、俺は聞かないまま。
もう遅いかもしれないけれど。
彼を知りたいと、思った。
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