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本音を言えば、もちろん2人だけで過ごしたい。 でも。諦められないこの状態で彼に会ってしまったら、きっとまた傷つけてしまう。 今度こそ、それだけは避けたかった。 「…もしもし、ハル?」 元旦の昼。おせち料理をつつきながら、スマホを耳に当てる。 『んぁー…あけおめ…?』 カウントダウン明けか、少し掠れた欠伸混じりの声に笑う。 「今年もよろしく。誕生日、楓くん呼んだんだけど…ハルにも来て欲しくて」 『ふわ……なんで俺も…?つか2人と居たら完全に邪魔者だろ…』 「ん…じゃあ誰か呼んで良いから。あのー…ほら、細田くん?だっけ」 電話口が凍りつく気配。不審に思って呼びかけるも、取り繕われてしまえば表情を窺う(すべ)はなく。 『…りょーかい、まあ適当に声かけとくわ』 いつもの調子に戻ったものの、一抹の不安を抱えながら電話を切った。 (……とにかく、これで本当に) 沢山の思い出を貰って、最後にしよう。 痛む心に無理やり蓋をして誓った。

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