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『どんな人だったんだ?』 『え?』 『お前好みの女の子になりたーいっていう人もいるかもしれないだろ』 オーナーからの言葉に目を白黒させるルイさん。リポーターに救いを求めるも、笑顔で頷かれて。まさか全国放送で暴露する羽目になるとは思っていなかっただろう、一度頭を抱えて再び正面に向き直った。 『何て言えば良いのかな…本当に綺麗で……もし心の色が見えるなら、きっと透明に澄んでいるだろうと思う、そんな人でした』 『これはまた随分と素敵な答えが出ましたけれども…』 『はは、でもまあ出会ったのはそこのコンビニなんですけどね』 『コンビニ、は…ちょっと現実的といいますか…ロマンスに欠けるような気が…』 笑うオーナーも同意して、その様子を見たルイさんが続ける。 『交際には至らなかったですけど、その間も色々ありましたよ。海に行って、映画を観て、買い物もしましたし…あとは水族館も行ったなぁ』 『え、てっきりお付き合いしているのかと…』 『その人が別の男性と付き合ったと思って、傷付けてしまったこともあったんです。それに、今は好きな人と上手く行ってるみたいなので…俺は身を引こうと思います』 箸を取り落としそうになった。これは、もしかしなくても。 自惚れでなければ、俺のことだろうか。 「…ごめん、片付け任せた」 立ち上がって部屋へ向かう道すがら、過ごした時間の出来事が浮かぶ。 (好きな人って、何だよ……) どうしたら良いのか分からなくて、ただ唇を噛み締めた。

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