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もう意味を為さないスマホを放り投げると、ベッドに倒れ込んだ。 間違っていたのかどうか、なんて。今更どうでも良い。 『引き留めてくれなかったら?そうね…結局その程度の気持ちだったってことよ』 『良かったですね。お幸せに』 瑠依の声が蘇る。次いで、芹生くんの声も。 まだ、彼の気持ちが自分に向いているか確かめたかった。 傷を増やす結果に終わったけれど。逆に言えば、踏ん切りがついたのかもしれない。 のろのろと手探りでスマホを掴む。 「……もしもし」 『私の言った通りだったでしょう?』 要件を告げる前に楽しそうな声音が飛び込んで来た。押し黙って、深いため息を吐く。 「昔から……」 『え?』 瑠依が間違えることはなかった。そんな彼女に憧れ、どこか誇らしく思う時期もあったと懐古する。 「…何でもない」 『そう?また、よろしくね――晄』 細められた双眸と綺麗に弧を描く口元が浮かんで、強く目を瞑った。

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