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芹生くんの気持ちを確かめてみれば、と提案してきたのは瑠依だ。俺の気がまだ自分に向いていないことは薄々勘づいていたのだろう。 彼女に言われたから、というよりも。 単純に、知りたかった。確かめたいと思った。 あの返答を聞く限り、もう俺は要らないかもしれない。傍に居ることで幸せに出来るかも分からない。きっとまた、傷つけてしまう。 それでも。 (…このままは、嫌だ) 顔を上げる俺を見て、開きかけた口を噤む細田くん。深々とため息をついて飲み物に手を伸ばす。 「何があったのか、なんて別に深い事は聞きません。ルイさんなりの考えがあるだろうし」 ふ、と眉を下げた表情が、変わる。 「……でもね。あいつが散々傷付けられて苦しんでる姿、傍で見るのは辛いんですよ―――"友達"として」 優越でも憐れみでもない、不思議な感情を滲ませた細田くんは。 (ああ…そうか) 紛れもなく、芹生くんの友達だ。 俺とは違う。 友達だと言い聞かせながら、心のどこかで分かっていた。俺が彼にしていること。それは到底"友達"と同列に並べられない。 目を背けてきた事実を言外に告げられて、思わず拳に力がこもった。

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