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引越しを終えた11月中旬。 「こ、骨折…!?」 「利き手じゃなくて助かったよ」 目の前で笑うのは細田。話の流れで久しぶりに会うことになったは良いものの、しばらくぶりの友人は痛々しい三角巾で腕を釣っていた。 「まあ1ヵ月もあれば治るだろうってさ」 「何か手伝うことがあったら言ってくれ」 ありがとう、と笑う彼は首を傾げた。 「…それで、同棲始めたんだって?」 「どっ……うん…」 まだその響きに慣れない。というよりも、この先ずっと慣れることはないと思う。 「どんな感じ?」 「えーと…ほとんどずっと一緒に居るのが不思議」 ふうん、と頷いた彼の背後に視線を投げる。ぼんやりと考えを巡らせながら紅茶を飲んだ。 「あとは…そうだなあ…朝起きて、隣に―――」 無意識にそこまで口にしたところで、はっと我に返る。恐る恐る顔を見遣れば案の定にやけた細田が。 「ダブルベッド?」 「うっ……」 一緒に寝ていることがバレた上に、サイズが違うとは言いづらい。それでも追求から逃れるためには仕方ないと諦めて。 「……キング」 「えっ?」 「キング……サイズ…」 「…ほう」 ああ、消えて無くなりたい。頭を抱える俺を他所に、参考になったと残して、彼は去って行った。

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