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大人のオモチャ

 あぁもう……。  ビキビキに筋が浮き出た陰茎は思ったとおりに太くて立派なもので、すごい美味しそう。  音立てて舐めしゃぶりたい。 「もうちょっと太いのも入るんじゃない? バイブ、入れてみる?」 「はっ、ぁ……?」  ぬこぬこと蛍光グリーンのスティックを出し入れしていた手が止まる。  ぴたりと硬直したテツヤさんの代わりにぬるつくそれを俺が引き抜いて、今度はこれ、と彼にバイブを差し出した。  太さは初心者向け、だと思う。  フォルムは男性器をかたどってはいるが、そこまで大きくはない。  余裕を持って楽しめるくらいのサイズ。  もっとゴツくてえげつないのズポズポ突っ込むネコもいることを思えば、全然可愛い代物だ。  しかし、テツヤさんはそれを手に取ろうとはせず、表情も冴えない。 「や、だ」 「……なんで?」 「い、いぼいぼ……こわい」 「この大きさでだめなら、男のちんこなんて入らないよ」 「……っな、俺は、ハナから男に突っ込んでほしいわけじゃない」  最初に言ってたことと矛盾してんじゃん。 『男もいけるか試す』わりに、変なとこで反抗されるのは、猜疑心や矜持が邪魔してるからだろうか。  あまり太さもないから、多少のイボイボはちょうどいいアクセントになるだろうに。  拗ねたような態度の彼の肩を掴んで、少し強引にベッドへ押し倒す。  背中がシーツに触れたとき、覆い被さったテツヤさんの目は明らかに動揺し、不信感と不安の色に染まっていた。 「いや、だっ、はなせ、やだ……!」 「落ち着いて、無理やりにはしないから、大丈夫だよ。何が嫌なの? 前にバイブで失敗した?」 「っ、」  ちらりと盗み見たテツヤさんのモノは柔らかくなり、頭を垂らして元気がなくなっちゃってる。  これ、絶対バイブ見せたせいだよね。  今までの口ぶりで、勘づいては、いた。  指やスティックの細いものなら大丈夫なのに、玩具に拒否反応を起こすってことは、多分そういうことなんだろうと。

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