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『二間さん、意外に強引ですね。』 『いや、あぁでもしないとお前あの人にぜってぇ喰われてるって。』 『く…喰わ…ご冗談を…』 『いや、本当に。』 『…』 『お前支店長のこと好きなの?だったら邪魔しないけど…』 『違います。』 『あっさり言うな。』 『いや…支店長のことは好きですけど、それは上司としてってことで…恋愛感情の好きとかそういうわけでは…』 そもそも男同士だし。 俺、ほんと支店長にいらないことを頭に吹き込まれてから思考がおかしくなっている。 そうだよ。 男同士で好きだの嫌いだの…っておかしな話だし。 『なぁ、男同士で好きってやっぱ変?』 『えっ?』 『いや、ちょっと気になっただけ。』 『へ、変でしょ!!そもそも男同士でって、何するんですか!!結婚もできないし…』 『まぁ結婚はできないけど…それなりに男同士も色々…』 『色々!?ってか、なんで二間さん詳しいんですか!!!』 『あ…いや、友達の話?』 『友達?』 『友達ゲイだから。』 『な…なるほど。』 世の中にはそんなにたくさんの同性愛者が溢れているのか… 別に偏見を持っているわけではないけれど、やっぱりどうしても男同士で…とか考えると違和感を感じるというか… って、だから全く興味がないんだって!!!俺は!!! 必死で自分に言い聞かせる。 『明日からどうするんだ?』 『な、何がですか!?』 『支店長。どうやって躱す?』 『あ…』 『残業せずに済む方法考えるか?』 『いや…それはきっと無理ですよ…窓口あるし。』 『そっか…じゃぁ…俺が毎日残ろうか?』 『いやいや!!!それは悪すぎますって!!!』 『そうか?俺は別に構わないけど?』 『いや、本当に悪いですから!!代わりに何かってできないし…』 『弁当でいいよ。ってか、弁当がいい。』 『えっ!?そんなんでいいんですか!?』 『そんなんって…俺にとっては結構嬉しいし、ありがたい物なんだけどなぁ…』 『弁当がですか?』 『うん。よし!!鈴木の手作り弁当と、俺の居残り。交渉成立!!!』 というわけで、こんなことになってしまった。 いや、弁当作りが嫌とかそんなんじゃなくて、なんだか嫌な予感がするというかなんというか…

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