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『戻りました。』 『鈴木くん、また支店長が会議室に来いって。』 『えぇっ!?』 『昨日もだったけど、何かしたの?』 『いえ…なにも。』 『そう?まぁ窓口は大丈夫だから、行って来て。』 『はい…』 渋々返事をしながら会議室へと向かった。 コンコン 『はい。』 『鈴木です。』 『入って。』 ん?なんか怒ってる? 顔がすごく怖いんですけど… 『なぁ、お前って三好ともなんかあるの?』 『は?』 『弁当。あれなに?』 『あれは…俺の弁当が食べたいって言ったんで…』 『じゃぁ俺も食べたいって言ったら作ってくれんの?』 『えぇっ!?』 『三好や二間には作って、俺にはなし?』 『いや…その…』 なんなのこの人? 子供かよ!!! でもなぜだか寂しそうな顔に見えて、言ってしまった。 『つ…作りましょうか?』 『本当か!?』 いや、この人もなんで弁当一つでこんな笑顔になれるんだよ… みんななんなの? 『明日…で、いいですか?』 『おう。楽しみに待ってる。』 そう言うと支店長が立ち上がり、昨日と同じく俺の頭をポンッと叩いて会議室を出て行った。 あれかな? みんな飯に飢えてんのかな? ってか、みんなちゃんと飯食ってる? 俺、オカン的な? そんな感じか…… 勝手に一人で納得して会議室を出た。 『戻りました。』 『あれ?もうよかったの?』 『はい。』 『怒られたの?』 『いえ、全然そんな内容では…』 『なんか二人怪しくない?』 『怪しくないですから!!!』 少し笑い気味で言う女性社員に焦り、必死に否定する。 『冗談よ。』 と、苦笑いしながら言う女性社員。 あまりの自分の必死さがすごく恥ずかしかった。

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