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『すごい盛り上がってるわね!!はい、お待ちどうさま!!』
ドンッと目の前に置かれたお皿の上にはたっぷりのホルモン焼き。
それに味噌汁とご飯が付いて、すごく美味そうだ。
『うわ!!美味そうですね!!!』
『マジで美味いから食べて。』
そう言われ、口に運ぶと本当に美味くてどんどん箸が進んだ。
『鈴木君ホルモン好きなの?』
『そうですね…酒のあて系は結構好きですね…』
『おっ!!酒飲めるの?』
『そんなに強いわけではないですけど、好きですね。』
『そうなんだ!!そしたらさ、食べ終わったらうちで飲まない?』
『五反田さんの家ですか…』
お客様と外で飯というのも気が引けているのに、家にまでお邪魔するというのはどうなのだろうか…
『あれ?ダメ?漢☆のスペシャルエディションがあるんだけどなぁ…』
『えぇっ!?あの数量限定のやつですか!?』
『そうそう。本編にはないストーリーのやつね。』
い…行きたい…
そしてそれを読みたい…
『五反田様じゃなくて、五反田さんの家に来るだけだしいいんじゃないの?』
俺が一番気にしていることを言われ割切ろうと考えた。
というか、ただただ漢☆を読みたくて、俺はその誘いに乗ったのだった。
『ごちそうさまでした!!』
『ごちそうさま!!』
『翔ちゃんありがとね!!鈴木君も!!また来てね!!』
女将さんに笑顔で送られ店を出た。
『あの…ごちそうさまでした。よかったんでしょうか?』
『いいのいいの。俺から誘ったんだし。』
『ありがとうございます。』
『さて、帰ろうか。家にある酒でいい?』
『あ…基本何でも飲めるのでそれで…』
そう返事をして五反田さんの家に向かった。
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