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『はぁ…』
俺マジ何やってんだよ…。
鍵を開け、部屋に入るなり溜息をついた。
処女?を失ったのかその辺は謎だが、なんだか風呂に入りたくて沸かす。
痛い頭を押さえながらコップに入れた水を一気に飲み干すと、風呂場へと向かった。
『本当にしちゃったのかな…?』
浴室の壁にくっついている鏡に自分の尻を写す。
いや、こんなんじゃわかるわけねぇよな…
尻の穴や腰は…なんとなく痛いような、痛くないような…
それよりも頭が痛い。
それにしても昨日はすごかった。
何がすごかったって、五反田さんの舌使いだ。
記憶が無いながらもそれだけは鮮明に覚えている。
舌を絡めるキスであんなに頭がクラクラしたことなんてなかった。
しかもフェラだって…
思い出しただけで下半身が疼く。
今まで付き合った彼女の何人かにしてもらったことはあったが、あんなに気持ちよかったのは初めてだ。
やはり男同士だからだろうか?
どこをどういう風に舐められると気持ちいいだとか、どれくらいの強さで握って扱かれると気持ちいいだとか…そういうことがわかっているからなのか?
一ノ瀬支店長の言葉がふとよぎる。
「男同士はな、一度ハマると抜け出せないんだ。」
あっ…そういうこと?
そういうことなのだろうか?
でもそれが本当にそういう意味なのだとしたら…
わかる気がする。
昨日のことはあまりにもいきなりで衝撃が大きすぎたが、実際問題少しハマってしまいそうな自分がいる。
いや、ハマるというより、あのフェラをもう一度受けてみたいというかなんというか…
そんな自分が嫌で仕方が無い。
5人の男性に好かれ、告白をされた。
4人は返事を待つと言ってくれた。
なのに、なんだか裏切った気分だ…
って、おい待てよ。
俺、ノーマルなんだって。
なんでこんなに簡単に靡きそうになるかなぁ?
自分に嫌悪する。
これほどまでに、なぜみんなのことを受け入れようとしているのかというと、きっとそれは…
5人のことを人として好きだからだ。
嫌いじゃない。
どちらかというと好き。
それが俺の中にあって葛藤している。
俺本当どうかしてる…。
湯船に浸かりながら大きな溜息をついた。
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