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『三好!?』 『あっ、鈴木さん!!お疲れ様です。』 俺の部屋の前にデカイ体を屈め、体育座りをしている三好がいた。 『お前何してんだよ!?4月でも夜はまだ冷えんだろ!!中入る?』 『いいんすか?』 『いいよ。』 寒そうに凍える三好を中へと招く。 『うわ…鈴木さんの部屋だ。』 『なんだよ。』 『鈴木さんの匂いするし。』 『そりゃ俺の家だからな…って、それ臭いの?』 『いいえ、めっちゃいい匂いです!!!』 犬のようにクンクンと鼻を動かしながら匂いを嗅ぐ三好は、どこから見ても不審者だったが、なぜかその姿は可愛くて、俺は思わず笑ってしまった。 『お前、それ不審者。』 『うわ…酷。不審者はないでしょ。』 『いや、完全に不審者だろ。コーヒー飲む?』 『いただきます!!』 コーヒーを淹れながら、それよりも何の用で来たのだ?と、不思議に思った。 『なぁ、どうした?』 『どうしたって?』 『なんでうちに来た?』 『鈴木さんがメール返してくれないからですよ!!電話かけても繋がんないし…支店長になんかされてんのかと思って…』 電話?そう思いながら携帯を見ると、充電が切れていた。 『悪い。電源切れてた。』 『心配しましたよ…。でも何もなくてよかった!!』 なにも…ね。 あったと言えばあったんだけどな… でもこれ言うと三好に心配かけるよな。 『はい、コーヒー。』 『ありがとうございます。』 二人でコーヒーを飲んで冷えた体を温める。 『あの…昼間、支店長と何もなかったんですか?』 『ブッ!!ゴボッゴホ!!』 『だから…鈴木さん、わかりやすすぎますって。』 『な、なにが?』 『なにが?じゃないですよ…何されたんですか?』 『何って…』 『報告する約束でしたよね?』 うっ…そうだった。 でも、本当にこんな風に聞かれるとは思っていなかったので、油断していた。 『その報告いる?』 『いります。』 『んんー。』 『なんですか?言いにくいことですか?』 『うーん…』 『そっか…キスしたんですね…』 『えぇっ!?なんでわかるんだよ!?』 『だから鈴木さんわかりやすいんですって。』 『あっ…』 だから支店長にも色々と顔に書いてあるとか言われてからかわれるのか… はぁ…と溜息をついて手で顔を覆った。

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