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第20話

「3年。」 「……?」 「3年我慢すればええ。そしたら新しい番は作れるようになる」 「んなわけないだろ…。Ωは新しい番はできないって決まってんの!αにはわかんないだろうな!Ωの辛さなんて!」 そうだよ。 αになんてなんにも分かるわけがない。 Ωの辛さなんて。 「…、だから、一つだけ方法があるってゆーてんねん。」 「だからぁ!「運命の番」」 は? 「運命の番だけは、新しく番関係になれる。」 「え…っ?」 「ただし、3年待たなあかん。」 「え?3年待てば…、新しい番になれるのか…?」 「あぁ、やけど、新しく番になれんのは運命の番だけや。例外はない。」 「そんな…こと、聞いたこともない……。」 「そりゃあ、最近の話やからなぁ。」 …もし、鮫島が俺の運命の番だったとしよう。 それなら、3年待てば、俺は真咲に愛されない地獄の生活から抜け出せるのか?

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