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第28話
「ねぇ、いいよ。いれても、」
流されちゃダメって頭では分かってるのに。こんなことしちゃダメってわかってるのに。
「あー、ちょい待って。」
いきなり鮫島が指を抜く。
「ンァッ...!なに...??」
「なんか喉乾いてもたわ。飲みもん取ってくる。」
はぁ??
せっかく俺が腹くくったのに何なんだよもう...。
「タイミング考えろよ...ばか...」
「ははっ、ごめんって。」
ベッドから降りて水の入ったコップを持って戻ってきた鮫島。
...てか、ここで飲むのかよ...。
「わざわざ持ってこなくてもあっちで飲めばよかったじゃん...。」
「ん~、それやったら意味ないんよなぁ~」
ニコニコしながら水を口に含みだす鮫島。
ボーっと見つめているとなぜか手招きをされた。
なんだ...?と思って行ってみると...
「ンンッ!?ンーッ!!」
唇が重なる感触と共に、自分の口の中に液体が入る感覚がした。
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