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第52話
この日、結局起きたのは夕方の05:30だった。
やっぱり1日無駄にした気分…。
でも、二日酔いせいだし、しょうがないと自分に言い聞かせる。
それと、寝る前に真咲に「起きたら呼んで」と言われていたので、とりあえずモソモソとベッドから這い出て、真咲のいるリビングまで歩いて行く。
「真咲、起きたよ。」
「あ、真琴。よく寝れたみたいだな。」
「うん、なんか寝すぎて逆に疲れちゃったよ。」
寝る前に時間を確認したら午前11時だったから、約7時間ほど寝てたみたいだ。
それだけ寝てたら逆に怠くもなるよなー。
「あ、晩ご飯作らなきゃ。材料なんかあったかな…。」
スタスタとキッチンにある冷蔵庫の前まで歩きドアを開ける。
だが、中はほぼ空。食材が殆どない。
これは困った…。今から買いに行くしかないな……。
「真咲ー。ちょっとスーパー行ってくるよ、すぐに帰ってくるね。」
だが、真咲に腕を掴まれる。
どうかしたのだろうか?
「俺も行く。」
「え?」
聞き間違いなのか?
今まで真咲がスーパーになんて付いてきたことは無い。まず、一緒に買い物なんて殆ど行かない。
なのに、スーパー…?
「聞いてた?俺も行く。真琴1人じゃ危ないし。」
「だ、大丈夫だよ…? 2日酔いなら収まってきてるし……。」
「そうじゃない。とにかく危険なんだよ。俺も付いていく。」
「わ、わかった。」
何が危ないとか危険とかよくわからないけど、とりあえず愛されてるって感じがして、しかも一緒に買い物だと思ったら嬉しくて顔がニヤけそうだった。
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