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第14話
「なぁ、なんであんた、番なんか作っとんねん。」
「はぁ…?離せ、やめろよっ!俺の番は真咲だ…っ!お前じゃない!」
腕を2本とも鮫島に片手で括られ、身動きが全く取れない。どういう力してるんだよ…。
それより、俺の興奮は留まることを知らなかった。もう、どうでもいい。誰でもいい。気持ちよくなりたい。欲しい。欲しい。欲しい。
そんな欲求を、ひたすら理性で押さえ込んでいた。
裏切られるのは誰でも辛いから。真咲以外の誰かとなんて、ありえない。
「認めろや。俺があんたの番や。いま、抱いて証明したら。」
「や、だ…っ。まさ、き…、真咲っ!」
俺が叫んだ次の瞬間、バンっ!と、いう音ともに
「まさ、き…?」
明らかに怒りを露にした真咲が、鮫島の家のドアを蹴破っていた。
『お前、俺の真琴に何してんの。』
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