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雄太は左右前後、きょろきょろと周囲に人がいないことを再三チェックすると。 右手をゆっくりと股間へ滑らせた。 やはり硬い。 窮屈なデニム下で火照り始めている。 『触った?』 「……はい」 『硬い?』 「……それなりに」 『もっと力入れて触ってみて?』 雄太はまたしても左右前後、人がいないことをチェックすると。 股間に宛がった掌を強めにスライドさせた。 分厚い生地越しにずりずりと押しつけて前後に擦らせる。 「……ん」 『感じる?』 「……うん」 『じゃあ、もっと感じるように』 ジーンズの中に手を入れて? ガラス面に左肩を寄りかからせた雄太は一息ついた。 ちらっと、背後をチェックしてから、恐る恐る……。 ファスナーをジィィィ……と下ろす。 下ろしきると、緩慢な仕草で、社会の窓から中に手を差し込む。 ボクサーパンツ越しに火照りつつある股間を撫でてみる。 「ん」 『気持ちいいの?』 「うん……」 『声、可愛くなったね』 「……別に可愛くないです」 『ね、もっと撫でて?』 滑らかな声にまるで鼓膜を舐められているような気分になってくる。 受話器越しに和泉に言われた通り、雄太は、狭い社会の窓から股間をごしごし撫でた。 「あ……」 『気持ちいい?』 「うん、気持ちいい……」 『もっと硬くなった?』 「ん、硬い……」

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