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「……ね、雄太君、前からも……」 「ふぇっ?」 「前からもしてくれる……?」 広いと言えない狭まった空間、そこまで器用でもない雄太。 よって一端繋がりを解くこととなった。 「……ん」 ずるるるる……と引き抜いた瞬間、雄太のペニスはぶるんっと元気よく腹部にそり立った。 和泉先輩はそんな様に微笑しながら体の向きをゆっくり変える。 「雄太君の制服を汚したらだめだから……こうするね?」 そう言って和泉先輩が取り出したのは皺一つないハンカチ。 ふわりと、カウパーで艶めく自分の隆起にかけて、包み込む。 ……えろい、えろすぎます、和泉先輩……!! 心の内でそう叫んで、雄太は、ぴたりと和泉先輩に重なった。 片足を脇腹にぐっと担ぎ上げて、恋人を片足立ちにし、散々解された後孔にペニスをぐいぐい押し戻していく。 「あっ」 こつんっっと最奥付近に先っぽが当たったところで和泉先輩が声を洩らした。 色めく粗相をきっかけにして雄太の腰が再び激しく動き始めた。 「あ……んっどうしよぉ……よすぎて……っんんっ……声、出ちゃう……っ」 雄太は目の前で陶然と乱れる和泉先輩に心底見とれた。 自分自身もはぁはぁ息を乱しながら、休むことなく腰を振りながら、和泉先輩に思い切って言った。 「じゃあっ……こうしましょっ?」 唾液に塗れた二人の唇が重なった。 「んん……ぅ……!」 「ふは……っふ……ぅん……せんぱぁっぃ……んっんっ」 上下の唇を頻りに蠢かせて、何度も開閉させ、互いの微熱を味わう。 夢にまで見ていた校内初ちゅーに雄太はより滾った。 担ぎ上げた太腿に五指を食い込ませ、片手で細い腰を抱き寄せ、フィニッシュに向け奥目掛けてずんずん突き上げた。 「うゎ、出るぅ…………!!」 ぱぁぁんっっと一際大きな音を立てて肉奥にペニスを食い込ませ、ぶるぶる、痙攣する。 そのまま和泉先輩のナカで雄太はどっぷり中出しした。 「……ぁっ……ぁっ……」 和泉先輩も後ろ髪を書物に擦らせて、びくびく肢体を震わせ、下顎へ唾液をつぅぅ……と零して。 絶頂の雫にハンカチをじわりと濡らした……。 ぐううううう~~ 「せんせー尾上の腹の音がうるさくて説明が聞こえませーん!」 ランチを食べ損ね、その上体育の授業にも勝る激しい運動をしたおかげで、雄太の腹の虫は午後の授業中、延々と鳴り続けた。 それでいてやたら清々しい顔つきでいる雄太に、同級生は、首を傾げるばかりなのであった。

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