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6-3
「次はどこ行こうか?」
「公園行こう、運動公園!」
「ちょっと遠くない?」
「行きましょう!」
ここは何か運動でもやってムラムラを発散させよう。
雄太は和泉を連れ立って最も近い、広々とした緑いっぱいの運動公園へ。
「和泉さん、運動は?」
「あんまり得意じゃないかな」
「バトミントンとか、どう?」
「うーん」
木々が青々と生い茂る散歩コースを歩くのも十分運動になるかと思い、雄太は、急がない歩調で和泉と共に舗装された園内の道を進んだ。
ペット連れの利用者も多い。
小型犬を抱っこしていたり、中型犬を連れていたりする散歩客もいた。
そんな中。
「あ」
雄太の隣を歩いていた和泉に尻尾を振って興味を示した大型犬がいた。
慣れているのか、和泉はしゃがむと、飼い主に了解をとって大型犬を撫で始めた。
それを見下ろしていた雄太は。
ムラムラムラ……。
どどどどど変態か、俺。
その妄想はやばいだろ、マニアックすぎるって。
「あれ、雄太君、わんちゃん怖いの?」
禁断妄想に及び中の雄太を見上げて和泉はふふっと笑う。
そんな和泉の綺麗な頬をべろべろ舐める犬……。
「こ、怖いです! だから行きましょう!」
クーンと鳴く犬から和泉を引き離すと、雄太は、次の行き場に迷った。
なんかもうどこにいてもムラムラする。
和泉さんに完全に毒されちゃった。
いや、自分から望んで中毒になったんだよな、きっと。
「雄太君、次はどこ行くの?」
和泉に問いかけられて雄太は立ち止まった。
振り返ると、背の高い常緑樹の元、吹きつけてくる風に焦茶色の髪をさらさらなびかせた和泉がそこにいた。
こんな綺麗な人が俺の恋人だなんて夢みたい。
「……ホテル、行きます?」
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